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最新版
健二 酒井, 2019/04/20 12:18
Postfixを勉強したときのこと¶
概要¶
Postfixの入門解説資料。
mydestinetionやリレーの設定が分かる・調べられるようにするのが目標。
他の解説ページも使うの推奨。特に「Postfixのぺーじ」が良いと思う。
前準備¶
CentOS 6、7なら標準で入って稼働しています。特にインストール作業などは不要です。
まずは以下のファイルを抑える。
ファイル名 | 役割 |
---|---|
/var/log/maillog | ログファイル |
/etc/postfix/main.cf | メインの設定ファイル |
/etc/aliases | ユーザー名のエイリアス |
/usr/share/doc/postfix-2.10.1 | Postfix付属のドキュメント類。当然英語 |
動作を見るときはtail -f
でログファイルを監視しましょう。
簡単な歴史も抑えましょう、postfixより前の世代のメールサーバソフトとしてsendmailというものがありました。
大いに流行ったらしいので、postfixはsendmailと互換性を持つように作られています。「よくわからないなぁ」と思う部分があったら
「たぶん、sendmailの影響だろう」と思って納得してください。
ログの見方¶
以下はログの実例
Mar 24 03:05:03 hostname postfix/pickup[17871]: 56060D2814C: uid=0 from=<root> Mar 24 03:05:03 hostname postfix/cleanup[1054]: 56060D2814C: message-id=<20190323180503.56060D2814C> Mar 24 03:05:03 hostname postfix/qmgr[1406]: 56060D2814C: from=<root@見せられないよ>, size=1445, nrcpt=1 (queue active) Mar 24 03:05:03 hostname postfix/smtp[1060]: 56060D2814C: to=<redmine@見せられないよ>, relay=リレー先サーバ[xxx.xxx.xxx.xxx]:25, delay=0.65, delays=0.31/0.04/0.22/0.08, dsn=2.0.0, status=sent (250 2.0.0 x2NI53NW065825 Message accepted for delivery) Mar 24 03:05:03 hostname postfix/qmgr[1406]: 56060D2814C: removed
Postfixは複数のプロセスが連携して動いています。各プロセスが協調するためにキューを使用しています。ですのでキューの情報がとても大事です。
最後の行「potfix/qmgr[1406] removed」があるとうまくいったと思ってください。defferedって見えたら失敗したと思ってください。
問題があると処理されずキューに溜まっていきます。
構造¶
引用元:http://www.wakhok.ac.jp/~kanayama/summer/05/net/node78.html
この図を頭に叩き込んでください。
- pickupとsmtpdがメール送信要求を受け取る
- clenupからqmgrに伝わり。
- local配信か他のsmtpサーバに伝えられる
というメールを受信してからの処理の流れがまとまっています。masterはこれら複数のプロセスを制御しています。
設定は以下のページを参考に読むといいでしょう。
http://www.postfix-jp.info/trans-2.3/conf/main.cf.jp
受信設定¶
「$myhostname」は頭に$をつけることで設定した内容を後から参照するときに使います。
項目 | 説明 |
---|---|
inet_interfaces | メールの受信を行うネットワークインターフェースを指定。動かしたいだけなら「all」と入れる |
myhostname | 自分のホスト名、hostnameコマンドで得られるものが入ると思う |
mydestination | 自分が最終目的地と判断する(ローカルユーザーに配送する)メールドメイン。デフォルトは$myhostnameとかだったかな。 |
user@example.comあてのメールを受けたとき、mydestination=example.comだと「このメールが自分のマシンに受け取るユーザーがいる」と思いローカル配送を試みる。
送信設定¶
項目 | 説明 |
---|---|
myorigin | ローカルユーザーが送信したメールにつけられるドメイン名。デフォルト$myhostname。 |
userというLinuxユーザーがメールを出すとuser@$originという送信元で出される
relayhost | 受け取ったけど送るユーザーがいないときに、ここで設定されたマシンに対してリレーする
ローカル配信とエイリアス¶
/etc/aliasesはユーザー名の別名を指定します。例えば「postmaster: root」となっていますが、
postmaster@myhost.example.comを自分のマシンが受け取ったとき、root@myhost.example.comへのメールとして扱います。
/etc/aliasesは編集するだけでは反映されません。編集後
newaliases
を打ちましょう。
今後¶
本当は全然足りないけどこの記事はここまで。次はまたいつかに。
参考¶
5.1.5 Postfixの構造:http://www.wakhok.ac.jp/~kanayama/summer/05/net/node78.html
Postfixについて、このページだけでも読んでおくと理解が違うPostfixのぺーじ:http://www.postfix-jp.info/
マニュアルの日本語訳があるのが嬉しい。
標準設定の例とかで勉強する。main.cf日本語訳:http://www.postfix-jp.info/trans-2.3/conf/main.cf.jp
一回読んでおくと吉Postfix実用ガイド:https://www.oreilly.co.jp/books/4873111951/
オライリーさんのPostfix解説書。SMTPはこれで学んだ。後ろのほうは全然読んでないから全体は分からない。/etc/aliasesについて:https://www.itmedia.co.jp/help/tips/linux/l0349.html